渡名喜島で初のお酒「もちきび焼酎」 角がなくフルーティー「喉越しに島を感じて」


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渡名喜島産のもちきびと、新たな特産品として開発したもちきび焼酎「渡名喜島」

 【渡名喜】渡名喜村の新たな特産品、もちきび焼酎「渡名喜島」が誕生し、16日から島内の商店で販売が始まった。売り切れ次第、販売は終了するが、来年以降も引き続き製造する方針。これまで渡名喜村で地元由来の酒が販売されたことはなく、今回が初めての取り組みとなる。

 昨年の離島フェアで、渡名喜村経済課の渡口幸太主任が米島酒造(久米島町)の出展ブースを訪れ、モチキビを活用した特産品の開発について相談を持ち掛けたのが開発のきっかけになった。

 新しい取り組みで島おこしにつなげたいという村役場の思いを受け、今年6月に米島酒造で製造を開始。11月5日に実施した試飲会には、桃原優村長、村議員、島内の商店や飲食店、観光協会、農業委員などが参加した。

 参加者はロックや炭酸割りで試飲し、「癖がなくさわやかな風味」「(現在は30度だが)25度にして女性でも飲みやすいものを造るのもいいのでは」といった意見が上がった。

 米島酒造の田場俊之社長は「地域への思い、志に共感した。同じ離島で近い地域ということもあり、熱い気持ちを込めた」と語る。

 桃原村長は「角がなくフルーティーなもちきび焼酎が多くの人に愛飲され、喉越しから伝わる渡名喜島を感じ、島を訪れてもらえるといい」と話した。
 (刑部結通信員)