ブラジルとの懸け橋だった…9月死去のイハさんに那覇市が栄誉賞 サンビセンテ市元職員


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城間幹子市長(右)から表彰状を受け取るイハ・ロドリゴ・マサフミさん=10月23日、那覇市役所

 那覇市は10月23日、姉妹都市のブラジル・サンビセンテ市職員だった故イハ・セイテツさんに那覇市国際親善栄誉賞を授与した。セイテツさんは両市の相互訪問でサンビセンテ市長に随行し、職員交流にも尽力した。長男のイハ・ロドリゴ・マサフミさん(31)が那覇市役所で表彰状を受け取った。

 セイテツさんは現うるま市石川出身の県系1世。1991年に職員交流で那覇市を訪れて以来、交流事業に深く関わった。99年には姉妹都市提携20周年を記念し、セイテツさんが中心となってサンビセンテ市の伊波興徳公園に「守礼門」を建設した。新型コロナウイルスに感染し、今年9月に65歳で亡くなった。

イハ・セイテツさん

 両市は78年10月23日に姉妹都市となった。授与式は姉妹都市締結の記念日に催した。

 城間幹子市長は「イハ・セイテツさんは親しみやすい笑顔と流ちょうなうちなーぐちで交流の懸け橋となった。空から両市の発展を見守ってほしい」とあいさつした。

 マサフミさんは1月から那覇市の日本語学校に通っている。「父の夢は沖縄にいる私と力を合わせて、両市の交流をより強くすることだった。父は私たちの心の中にいる。これから絆がもっと強くなるように頑張る」と語った。