琉舞の灯、夜の境内に浮かぶ 金武観音寺でチャリティー公演


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琉舞を披露する玉城流琉花の会吉田琉舞太鼓道場の生徒=10月30日、沖縄県金武町の金武観音寺

 【金武】玉城流琉花の会吉田琉舞太鼓道場の吉田真和教師は10月30日、新型コロナウイルス感染拡大防止で延期になった「琉球古典芸能コンクール」の代わりに門下生らが成果を表現する場にしようと、チャリティー公演を金武観音寺で開いた。3人が琉舞などを披露した。

 この日は吉田生陽が「かせかけ」、新里沙穂乃が「上り口説」、瑞慶山藤野が「伊野波節」を披露した。公演は午後8時から行われ、ちょうちんが境内を照らす厳かな雰囲気の中、本堂前で3人は練習の成果を出していた。

 演舞を終えた新里は「緊張したがうまくいった」と振り返った。

 公演を企画した吉田教師は「コンクールがなくなり、門下生はモチベーションをなくしていた。(地方などの)協力に感謝したい」と話す。「文化の力を借りて、町や社会のためになるものを作っていきたい」と意気込んでいた。観覧した仲間一金武町長は寺での開催について「素晴らしいアイデアだ」とたたえた。

 新型コロナウイルス感染拡大防止として間隔を開けて約50人が観覧した。収益金3万2千円は、寺の修復費に寄付した。