辺野古工事で移植したサンゴ1群体が死滅 ジュゴンの鳴き声確認 防衛局が報告


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 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた環境監視等委員会で、沖縄防衛局は17日、工事のために別の場所へ移植したオキナワハマサンゴ1群体が死んだと発表した。防衛局が移植したオキナワハマサンゴ9群体のうち、4群体が死滅か消失したことになる。防衛局は、ジュゴンとみられる鳴き声が再び、工事が休みだった8月16日に確認されたことも報告した。今回死滅が確認されたサンゴは移植から1年2カ月後に部分死が始まった。今年9月の観察で生存が確認できなくなり、10月20日に死滅と確定した。一方、元々移植先に生息していたサンゴも死滅した。

 防衛局は原因について「定かではない」としながら「移植先の環境に順応していた」として工事や移植の影響を否定した。移植したサンゴが多くの幼生を放出していることから「移植は成功」という従来の見解を繰り返した。

 ジュゴンとみられる鳴き声は2月から度々記録されている。音以外の形跡はまだ確認できず、調査を続けるという。