「男も男が怖い」「強さ比べる会話が嫌い」生きづらさ抱える男性の声<国際男性デー>


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

 自由記述への回答では、仕事や日常生活、恋愛関係、沖縄独自の風習など多様な場面で、男としての役割を求められることに「生きづらさ」を感じているとの声が上がった。性別による役割分担について「女性の人権が守られていないのは男性の責任だが、男性が生きづらいのも男性の責任」など異議を唱える声が多い一方、「男が優位、女は男の言うことを聞いておけば良い」などと男女の役割を明確にすべきとの意見もあった。

 仕事や職場に関する記述をみると、「男性は強者なのだから我慢すべきという空気を強く感じる」「女性の上司から『子どもの学校の用事で仕事を休まないように。自分も仕事をしてきた』と言われた。男性の子育てを阻んでいるのは女性だと感じた」など、男性としての役割が求められることを負担に感じるとの声がほとんどだった。

 男性間の関係でも「男性からのパワハラやセクハラが怖い。男も男が怖い」「飲み会の『男らしい』会話が本当に嫌い。『どっちが強いか』などが念頭にあるホモソーシャルな会話ばかり」とハラスメントやマウンティングに嫌悪感を示す声もあった。

 日常生活に関する記述では、「男性社会だから女性に比べたら生きやすい」などと問題ないとの回答も多かった。逆に「結婚をしないと、何か問題があるのかと偏見がある」「父子家庭や男性の性被害、精神障がい、うつ病男性などに対し、援助や手助けが行われにくい」などと深刻な問題につながりかねない意見もあった。

 位牌(いはい)継承など沖縄独自の風習については「長男が継ぐのが当たり前というような考えは負担」と訴える声が多かった。