FC琉球引き分け 前回完敗の北九州に「見事なゴール」


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 サッカー明治安田J2の第35節は21日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでギラヴァンツ北九州と戦い、1―1で引き分けた。11勝17敗7分けで勝ち点40。順位を19位に落とした。4位相手に好ゲームを繰り広げたが、前半戦で敗れた雪辱を果たせなかった。次戦は25日、午後7時半からジュビロ磐田と静岡県のヤマハスタジアムで戦う。


◇完璧連係 チーム力

琉球―北九州 前半、先制のシュートを決め、笑顔を見せる琉球の風間宏希(右)=21日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム

 疲れがたまる終盤もMF小泉佳穂がスライディングでカウンターを防ぐなど運動量で上回った。ボールを持つとMF小野伸二が柔らかいタッチで浮き球シュートを放つがGKの好セーブに阻まれる。多彩な攻撃で何度も守備を崩したが、ゴールを割れないまま終了の笛が鳴った。力を出し尽くした選手はピッチに倒れ込んだ。

 樋口靖洋監督が「見事なゴール」とたたえた前半32分の先制点は完璧な連係だった。

 中盤でMF小泉が持つと攻撃陣が攻め上がり、FW阿部拓馬に縦パスを通す。さらに右サイドでアピールするMF風間宏矢へ展開。1対1で引きつける間に、外側を駆け上がったDF田中恵太が受ける。さらに中央へ折り返し、最後はMF風間宏希が押し込んだ。

 田中はカウンターのリスクを考慮しつつも「明らかにチャンスだ」とオーバーラップした。田中の動きを見た風間希は「絶対クロスが来る」とゴール前にスプリント。それぞれが連動してゴールに結実させた。

 前半戦で0―4で完敗した北九州を相手に、引き分けとはいえホームで見応えのある試合を見せた。残り7試合中5試合はホーム戦。チームで結束して勝ち星を取りに行く。

 (古川峻)