JAL機内マップで誤表示 宮古市→宮古島 43機分修正進める


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JALの一部機内で表示されるルートマップ。宮古市の位置に「宮古島」と記されている(楠野泰之さん提供)

 「日本航空(JAL)の機内マップで、宮古市が沖縄県の宮古島と混同されている」と岩手日報社特命取材班に投稿が寄せられた。JALの一部航空機のモニターでは、宮古市がある位置に「宮古島」と表示されており、同社は修正作業を進めている。

 投稿者は岩手保健医療大学の講師で、複数の病院に医師として勤務する楠野泰之さん(56)=東京都足立区。JALの航空機で東京と北海道東部を往来する際、誤表示に気付き同社や宮古市に指摘した。

 楠野さんは「少なくとも7月ごろから誤っていた。宮古市と宮古島市双方に対して失礼な話で、早期に直すべきだ」と提言する。

 同社によると計43機の機内ルートマップに誤ったデータが入力されており、楠野さんら利用者から指摘を受けて10月から修正に着手。1機ずつの作業で時間を要しているが、今月中には完了する見通しだ。

 宮古島市は2005年、沖縄県・宮古地域の5市町村が合併して誕生。当初の名称案は宮古市だったが、岩手県の宮古市の熊坂義裕市長(当時)が「混乱を招く」と質問状を送り、その後の住民アンケートで現在の名称に決まった経緯がある。

 山本正徳宮古市長は「これまでも宮古島と混同される事例があった。市としてもJALに申し入れをしており、早期に直してほしい」と困惑気味だ。

 同社広報部は「両市や関係者に迷惑をかけて申し訳ない。修正作業を早く完了させ、再発防止に努めたい」と陳謝している。(岩手日報提供)