「まちなか留学」提案の「HelloWorld」が特別賞 ソーシャル・イノベーション日本大会


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CVC特別賞を受賞した比嘉麻里萌さん(前列右端)とハローワールドのメンバーら=25日、那覇市内

 持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けたビジネスプランやアイデアを競う「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会」最終選考が24日に行われた。HelloWorld(沖縄市、野中光代表)が、県内の外国人の家庭に訪問し、交流する「まちなか留学」のサービスを発表し、CVC特別賞と観客賞を受賞した。

 約50件の応募の中から最終選考に残った9団体が競った。CVC特別賞は、コロナ禍で浮き彫りになった社会課題に対するビジネス・アイデアおよび取り組みを提案したチームに贈呈される賞で、活動資金最大400万円が与えられる。視聴者票190票のうち、最多の79票を獲得した。発表に挑んだ同社の比嘉麻里萌さんは「感謝している」と応援に顔をほころばせた。

 同大会は国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所などが、若者による社会課題解決を支援するプログラムの一環として開催した。同社のまちなか留学サービスでは、基金を創設して、経済環境が厳しい家庭の子どもでも参加できる仕組みを提案した。「世界に友人がいると、おのずと世界の出来事に興味や関心を持つ。友人の住む国と争いはしたくない」と事業の意義も強調した。

 審査員の高槻大輔氏(CVCアジア・パシフィック・ジャパン取締役プリンシパル)は、サービスについて「コロナで留学が難しい中、街中に機会があると示している。国内だけでなく、どこにでも当てはまるコンセプトだ」と評価した。比嘉さんは「平和のために国際意識を高めたい。沖縄を拠点に、世界に飛び出していきたい」と今後の目標を語った。