国内で高病原性鳥インフルエンザの感染が相次いでいることを受け、県農林水産部は27日、生産者団体や飼料会社などを集めた緊急対策会議を開いた。県は防鳥ネットの設置や修繕など、鶏舎の点検を呼び掛け、農場に出入りする飼料会社に対しても車両消毒の徹底を喚起した。
現在、養鶏場で飼育されている鶏の感染が香川県を中心に3県10事例、野鳥の感染は北海道、新潟、鹿児島の3道県で5事例が確認されている。会議は国内の発生状況を共有し、侵入防止対策を確認した。
ウイルスに感染した野鳥やそのふんが鶏舎に入ると感染する可能性がある。11月以降は渡り鳥の飛来シーズンで、ウイルスが侵入しやすい。香川県で11月上旬に発生した鳥インフルエンザは、越冬で大陸から南下した渡り鳥を介した侵入と考えられている。
県家畜衛生試験場の津波修場長は「本州で広くまん延しているので、沖縄に来るリスクも例年より高い」とし、養鶏場などでの防疫強化を呼び掛けた。
県によると、沖縄は県外の渡り鳥のルートと異なり、冬場の飛来は少ない。渡り鳥が集まる、ため池も少ない。中国や県外からの迷鳥が飛来する可能性もあるという。