認知症、自販機が見守ります 宜野湾市役所、100機目指す


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宜野湾市役所の敷地内に設置された見守り自動販売機をアピールする関係者ら=20日、市役所

 【宜野湾】宜野湾市は20日、市役所の敷地内に、見守り自動販売機の1号機を設置した。認知症などで行方不明になる恐れのある市民に硬貨ほどの大きさの発信タグを携帯してもらい、受信機を備えた自販機の半径15メートル以内に入ると位置情報が家族に知らされる仕組みで、捜索への貢献が期待されている。

 市によると取り組みは県内初で、全国的にも例がないとみられる。

 市は市内で本年度中に100機、4年間で400機の受信機設置を目指す。自販機の売り上げの一部は、受信機の維持費などに充てる。

 認知症と診断されたり、道迷いの恐れがあったりする市民が対象で、希望者には準備が整い次第、発信タグを配布する。位置情報といった個人情報は、本人や家族の同意を得て慎重に取り扱う。家族には無料通信アプリLINE(ライン)にグーグルマップで位置情報が発信される。

 設置式には事業に関わる企業の代表者らが参加し、地域の見守り強化を期待した。和田敬悟副市長は「安心したまちづくりに努めていきたい」とあいさつした。