傘と風船で空彩る コロナ禍に思い出づくり あげな中の生徒会


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
学校内の空を彩るアンブレラスカイに取り組んだあげな中生徒会=24日、うるま市安慶名の同校

 【うるま】うるま市のあげな中学校生徒会が11月下旬、傘と風船を使い学校内の空を彩る「アンブレラスカイ」を実施した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で行事が軒並み中止となる中、何か思い出に残ることができないかと話し合い、考案した。生徒会は「みんなが学校に来ることが楽しくなるようなことができたら良いと思った」と話した。

 新入生歓迎球技大会や3年に1度の学習発表会、学校対抗合唱コンクールなどが中止となり、本年度は学校全体での行事が何もできなかった。生徒会は「このまま何もなく終わりたくない」と夏ごろから何かできないか模索してきた。

 学校全体が明るくなる取り組みをと、インターネットで見つけたのが「アンブレラスカイ」。11月の3連休を利用し、制作に取り掛かった。傘は230本、風船は傘1本につき五つ使用した。ロープで校舎2階の窓と対面の窓をつなぎ、傘をつり下げ完成させた。

 生徒会長の幸喜一護さん(15)=3年=は「みんなを勇気づけられるようなことがしたかった」と語った。風船は1週間程度でしぼむが、学校全体での取り組みにするため、今年いっぱい継続できるよう他の生徒へつないでいく予定だ。風船はしぼんでも、思い出は生徒らの心の中でふくらんだまま残り続ける。