全盲65歳の「家事援助」減らさず 那覇市、窮状訴えた男性に 規定変更は「未定」


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従来と同じ時間の家事援助が受けられることになり喜ぶ外間久生さん=28日、那覇市古波蔵

 全盲の外間久生(ひさお)さん(那覇市)が65歳になったのを機に、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスで受けている「家事援助」の時間が減る恐れが生じていた件で、那覇市はこのほど、従来通りの時間を支給することを決めた。21日に市から通知が届いた。

 外間さんは現在、月39時間の家事援助を受けており、市は12月以降の支給量について審査していた。これまで市の担当者は取材に対し、個別の事案への言及を避けた上で「内部規定により、65歳に達したら介護保険非該当であっても、介護保険における要支援1などの基準に合わせて、家事援助は原則9時間としている」と説明していた。

 従来と同じ39時間の支給を決めたことについて「今回の事例がどうということではなく、状況に応じて必要な支給量を判断している」と話した。原則9時間という内部規定を今後見直すかは「未定」とした。

 外間さんは「(時間が減るのはおかしいという)主張を認めてもらい、ありがたい」と感謝した。一方で知人の中には65歳を機に家事援助の時間が減った人がいるという。「ほかの人も行政の対応がおかしいと感じたら声を上げてほしい。原則9時間という規定は見直してほしい」と話した。