ジュゴンの鳴き声データ、現存すれば公開を検討 環境省


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絶滅危惧種のジュゴン=2008年3月、名護市嘉陽沖

 【東京】ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC、海勢頭豊代表)は27日、防衛省、環境省とジュゴン保護に関する政府交渉を行った。名護市辺野古の新基地建設工事が続く大浦湾で、今年2月にジュゴンのものとみられる鳴き声が確認されたことに関し、防衛省の担当者は「録音データは(調査の)成果物ではない」として調査会社が管理する音声データを公開しない考えを改めて説明した。

 一方、その後の環境省との交渉で、担当者は同省が過去に行った調査で記録されたジュゴンの鳴音について、データが現存するか確認した上で公開を検討する考えを示したという。

 出席した環境団体からは、防衛省の調査で録音された鳴音と過去の鳴音を比較することで、ジュゴンの個体の特定につながる可能性があるなどと重要性を指摘。公開に否定的な防衛省の姿勢を問題視した。