FC琉球、選手の連動で多彩に得点 攻撃的サッカーが着実に進化 第37節


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琉球―東京 前半39分、2得点目となるシュートを決める琉球の小泉佳穂(手前)=29日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影)

 サッカー明治安田J2の第37節は29日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで東京ヴェルディと戦い、4―0で勝利した。12勝18敗7分けで勝ち点43。順位を17位に上げた。ホーム4連戦の初戦に快勝した。10月17日の松本山雅戦からホームでは5試合連続で負けがない。 (古川峻)

 次戦は12月2日午後7時から、同会場でツエーゲン金沢と戦う。

 立ち上がりから琉球の攻撃陣は守備の裏を抜く意図を持ってアピールを繰り返していた。連動して攻撃がつながると、樋口靖洋監督から「オーケー」という声が飛ぶ。多彩な攻撃で見せ場をつくると着実にシュートまで持ち込み、そのたびに地鳴りのような歓声を上げさせた。

 先制点は前半17分。波状攻撃で相手を前後に揺さぶった後、中盤でMF上里一将が右サイドの田中恵太に縦パス。田中がワンタッチで中央に折り返し、詰めていたMF小泉佳穂が流し込んだ。「いい形で先制点を取れた」(小泉)と余裕を持ってその後の試合運びにつないだ。

 前半39分に浮いたセカンドボールをFW池田廉が頭で守備裏に落とし、反応した小泉が2点目。後半17分にはコーナーキックのこぼれ球をDF沼田圭悟が決めた。最後は同41分に河合秀人が強烈なシュートでゴールネットを揺さぶった。

 沼田は「攻守ともにチーム全体で声を掛け合って連動していた。選手同士の距離感がいい」と勝因を挙げる。小泉は「チームでプレッシャーを仕掛けた。共通認識ができている」と話す。リーグ終盤、チームは一体となり、掲げてきた攻撃的サッカーが実を結びつつある。


(2)タピスタ(琉球2勝)
琉球 12勝7分け18敗43)
4―0(2―0,2―0)
東京V 13勝13分け11敗(52)
▽得点者 【琉】 小泉2(5)沼田(2)河合(3)
▽観客 1560人