ビーチサッカー元日本代表監督のマルセロ・メンデス氏、FC琉球BSの監督に


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
練習初日に選手の力量を測るマルセロ・メンデス新監督(右)=2日、北谷町のアラハビーチ

 今年1月に発足したFC琉球BS(ビーチサッカー)の監督に日本代表元監督のマルセロ・メンデス(50)が12月から就任した。BS発祥のブラジル出身で、国際大会で日本を優勝に導くなど数々の実績を上げてきた。日本のBSのクラブチームに外国人監督が就くケースは異例。メンデス監督は「日本で再び監督をしたかった。待ち遠しかった」と意欲をかき立てる。(古川峻)

 1970年1月23日生まれ。99年にポルトガル代表監督に就任した後、トリニダード・トバゴやウルグアイ、南アフリカ、UAEなどの代表監督を歴任した。UAE監督時代はワールドカップを4度経験。2014年から17年8月まで日本代表監督を務めた。

 日本では14年の第4回アジアビーチゲームズと15年のAFC選手権で準優勝の好成績を収めた。15年のワールドカップ(ポルトガル)で8強入り、16年の第5回アジアビーチゲームズで優勝を果たすなど、手腕を発揮した。

 世界中からオファーが来る中、FC琉球BSの監督を引き受けた。「沖縄、日本、ひいては世界のビーチサッカーを盛り上げるというビジョンに共感した」と理由を明かした。

 2日早朝、北谷町のアラハビーチで練習初日を迎えたメンデス監督。一人一人の動きを真剣に見つめ、個々の技術や力量を測る。ゲーム形式の練習ではしばしばゲームを中断させ、オフ・ザ・ボールの動きを指摘した。ポジショニングなど「味方を生かす動き」を教えた。

 チームの印象は「ベテランと若手のバランスがよく、ポテンシャルがある。若手を強くするのもチャレンジの一つだ」と話す。「既に技術は積み重ねてきている。その上で私のアイデアを吹き込みたい」と技術や戦術面の微調整を重ねるつもりだ。

 これまで監督だった後藤崇介は選手に専念。「ブラジル人の勝利へのこだわりは世界一だ」とチームの変化に期待する。19日には全国の強豪が集う第4回沖縄カップが控える。メンデス監督は「一つ一つステップを踏みたい。まずは県一、そして日本一、世界を目指す」と着実に前進を見据える。