沖縄の公立校のネット接続率86% 全国ワースト3位 離島中心に整備進まず


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ

 2019年度、沖縄県内の公立学校のインターネット接続率は86.6%で、全国ワースト3位だった。18年度比では7.5ポイント増となった。文部科学省が毎年3月に実施する「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」によると、全国平均の96.6%を10ポイント下回っており、島根、鹿児島に次いで低かった。

 接続率は各自治体の公立学校で、どれくらいインターネットの通信環境が整備されているかを示している。那覇市や浦添市など県内23市町村が100%だった一方で、南北大東村が0%、竹富町が15.8%となるなど、離島を中心に18市町村に整備が行き届いていなかった。

 県教育庁教育支援課は「回線を整備する予算の確保が難しく、整備が進んでいない自治体がある。各地区の教育事務所と連携してICTの環境整備を進めているところだ」と話した。

 19年度に接続率が向上したのは宜野湾市、南城市、大宜味村、与那国町など10市町村あった。このうち今帰仁村、石垣市、南城市など6市町村は19年度で接続率100%になった。

 文科省の同調査では、学校のICT環境の整備状況や教員のICT活用指導力を知るため「コンピューター1台当たりの児童生徒数」「インターネット接続率」「デジタル教科書の整備」などを調べる。18年度は県平均79.1%で山梨に次いで全国で2番目に低かった。