オリオンビールが原材料の大麦を南城で栽培 製造過程で出る麦芽粕を堆肥に


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ビール製造の際に出る麦芽かすを堆肥にした畑に、大麦の種を植える種まきイベント=11月29日、南城市つきしろ

 【南城】オリオンビールは11月29日、沖縄県南城市つきしろで大麦の種まきイベントを開催した。同社は循環型社会を目指しており、ビールを製造する際に出る年4000トンの麦芽粕(かす)を堆肥にした大麦栽培に取り組む。中南部での大麦栽培は県内初で、北部とは違う土壌でどのような大麦が育つのか期待される。

 大麦栽培は、廃棄物を由来とした堆肥のリサイクル事業を営む「街クリーン」(南城市)と協力。約2000坪(約6600平方メートル)の畑に関係者約50人が参加して種をまいた。街クリーン社長の赤嶺太介さんは「前例のない実験的な取り組みだが、専門家の指導を受けながら、循環型経済・循環型農業を実現したい」と話した。

 種まき方法は畑で均等に何度も繰り返しまいていくメソポタミアスタイルを採用。オリオンビール代表取締役兼CEOの早瀬京鋳さんは「沖縄が大麦の産地、ビールの産地といわれるように頑張りたい」と力強く宣言。来年4月、収穫した大麦を使ったビールを販売する予定。