剣道の全国大会「高校生想代」沖縄で開催 「3年生にチャンスを」指導者が結束


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7月に沖縄県立武道館で開催された県高校総体の様子

 新型コロナウイルスの影響で、全国の大舞台を奪われた剣道の高校3年生に活躍の機会を設けようと、全国の指導者が立ち上がった。27、28日の両日、那覇市の県立武道館で全国高校選抜「『高校生想代(そうたい)』剣道大会」が、行われる。無観客実施だが、動画配信サイト「YouTube」での配信を予定。集大成の場を失っていた3年生を対象に、今春の全国選抜出場予定だった学校、全国大会常連校など男女計90チームが参加して争う。

 ことしは全国選抜、全国高校総体、玉竜旗の3大大会全てが中止に。総体男子で2連覇中の九州学院高(熊本)の米田敏郎監督や嘉手納高の大浦勲監督らを発起人に、4月に有志による実行委員会が発足した。独自の全国大会に向けてアンケートを実施するなどして開催を模索してきた。委員長を務める夏井保さんは「親元を離れ3年間、ひたむきに頑張ってきた生徒や最後の大会に懸けてきた生徒、さままざまな声が全国から寄せられた」という。

 大会は団体戦(5人制)で、原則3年生のみ出場可能。全日本剣道連盟や全国高体連が定める感染症予防ガイドラインを参考に対策を講ずる。夏井委員長は「開催を受け入れてくれた沖縄県に感謝している。コロナを持ち込まず安心、安全な大会運営に努めたい。選手は、3年間の集大成を存分に発揮し、新たなステップへとつなげてほしい」と成功へ向け、意気込んだ。