お墓の中を最適な環境に保つために必要なのは? 沖縄関ヶ原石材が実証実験


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実験を開始する緑間禎沖縄関ヶ原石材社長(左端)と緑間浩市冲セキ社長(右から2人目)=4日、那覇市天久

 沖縄関ヶ原石材(那覇市)は7日から、光を透過するガラスを墓の壁面に取り入れることで、墓内部の温度や湿度の状態がどう改善されるかを数値化して調べる実証実験を、那覇市の天久新都心展示場で始める。実験は、機能性や安全性を増した納骨堂、墓製品の海外販路の拡大を目指す取り組みとして、中小企業庁のJAPANブランド育成支援等事業費補助金を受けている。

 実験は、壁面の一部などにガラスを組み込んだ墓と、組み込んでいない墓とで内部の温度や湿度、明るさなどを記録し、比較する。また、ガラス面の向きを東西南北と変えて数字を比較し、墓内が最適に保たれる状態を検証する。

 アート性の高い特殊ガラスの「かわさきガラス」を製造管理する冲セキ(神奈川県川崎市)が補助を受け、関ヶ原石材に実験を依頼した。冲セキの緑間浩市社長は「日本で沖縄ほど大きな墓を設置している地域はない。実験を基に、かわさきガラスをアジアへ展開したい」と話した。

 沖縄関ヶ原石材の緑間禎社長は「コロナの中ではあるが技術革新を忘れず、中小企業として県民に貢献していきたい」と話した。