サッカーJ2岡山の「沖縄三銃士」 地元ピッチで存在感 赤嶺、徳元、上門


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 6日に沖縄市であったサッカーJ2のFC琉球ーファジアーノ岡山戦で、岡山に所属する沖縄出身選手たちもピッチに立ち、地元ファンに躍動する姿を見せた。

◆FW赤嶺真吾

 2週間で5試合の過密日程で、いずれも出場し、2試合連続のスタメンとなった岡山のFW赤嶺真吾(小禄中―鹿児島実業高―駒大出)。前線に位置取り、180センチの強靱(きょうじん)な肉体を生かしてポスト役となった。守備でも前から素早いプレスを仕掛けるなど、後半13分の交代まで献身的にプレーした。

 ストライカーとしてベガルタ仙台やFC東京で活躍し、J1ゴール数は県勢最多の68点。岡山とは今季限りで契約満了が発表されているが、通算149試合と活躍を続けてきた。有馬監督は「今日までの5連戦で一番多く出ている。彼の良さを出してタフにやってくれた」と評価した。

◆DF徳元悠平

 岡山の左サイドバック徳元悠平(那覇西高―城西国際大出)がゲームキャプテンとしてプレーし、成長した姿を見せた。「不安はなかった。試合まで楽しみしかなかった」と充実感をにじませた。

 琉球の主将、上里一将の動きを見て「キャプテンとしてどういう時間帯に声を掛けているのか、どうやって鼓舞するのか、学ぶことは多かった」という。主審のファウル判定をただすなど、活発に声を出してチームを奮い立たせた。

 後半21分には「チャンスになればいいと思って、思いきり(足を)振った」と鋭いグラウンダーのミドルシュートでゴールを脅かした。この試合でJ通算出場100試合を達成。節目が琉球との対戦だったことに「自分が渡ってきたチームと戦えて、好ゲームだった」と感謝した。

◆MF上門知樹

 岡山の主力として活躍する左ハーフの上門知樹(与勝高出)は「一番気合いの入った試合で負けたくなかった」と強い思いでピッチに立った。

 思いを体現するように琉球の右サイドバック田中恵太と激しい球際の攻防を展開。前半は厳しいマークで「間で受ける特長を消されていた。攻撃面でアクセントを加えられず、得点も取れなかった」と悔やんだ。

 しかし、後半はGKにはじかれるもあと少しでゴールというシュートを放つなど、存在感を放った。主力として警戒される今季は「タックルを受けてもけがなくやれている。体が強くなった」と手応えもある。

 地元の子どもが見守る中でのプレーに「夢を与えられるような選手になりたいし、自分を目標としてほしい」と決意を新たにした。

FC琉球―ファジアーノ岡山 前半、琉球の上里一将(右)と競り合う岡山の赤嶺真吾
FC琉球―ファジアーノ岡山 前半、高い位置でボールをキープする岡山の徳元悠平(左)
FC琉球―ファジアーノ岡山 後半、チャンスをうかがう岡山の上門知樹