空手の全日本選手権(13日・日本武道館)を前に、形男子で前人未到の9連覇に挑む喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が7日、オンラインで記者会見し「コロナ期間中に高めた力を全日本の舞台で出したい」と抱負を語った。
会見での喜友名諒の一問一答は次の通り。
―新たな強化部分は。
「コロナ期間中は自分自身の基礎力を高めるいい期間だった。突き力、蹴り力の土台を固めて形に生かそうと佐久本(嗣男)先生と一緒に稽古してきた。その強さを全日本の舞台で出したい」
―1年間で空手以外に取り組んだことは。
「昨年末から琉舞を学んでいる。先生の立ち居振る舞い、着物を着た立ち姿、身のこなしを勉強した。琉舞の運足(うんそく)、目線の使い方など、空手とは少し表現方法は違うが、リズムのつけ方などを学んだ。あとはトレーニング。稽古しているものを(本番で)表現できるようにしっかり体づくりをした」
―自分らしい空手とは。
「自分らしさとは劉衛流らしさでもある。劉衛流は激しい技が多い。攻める時は息つく間も与えないほどに攻めていく。その中でも体さばき、攻防一体の動きなど細かい点もある。激しさと細かさをしっかり出して10点満点を出したい」
―これまでとの心境の変化は。
「毎月のように大会が続いていたが、今年はほとんどが中止になった。形を見直す時間がたくさんできた。うまく修正した」
―気持ちの維持は。
「目標は何も変わっていないので、変わらずに保てている。目標に向けて佐久本先生と激しく稽古している」
―改修した武道館で初めての大会になる。五輪の舞台が整ったとも言える。
「新しい武道館にまだ入っていない。楽しみにしている。今年、武道館で五輪が開催されるはずだった。全日本は五輪に挑むような気持ちで戦いたい」
―五輪で使う形は。
「楽しみにしていてください」
―勝てば9連覇になる。
「9連覇は新記録になる。少し意識はあるが連覇しようと思っている訳ではない。いつも通り自分の空手を見せたい」