尖閣領海に中国公船4隻侵入 官邸が対策室に格上げし情報収集


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尖閣諸島

 第11管区海上保安本部によると、9日午前9時50分ごろ、尖閣諸島周辺の領海に中国海警局の船4隻が相次いで侵入した。午前10時現在で、魚釣島北北西約20キロの海域を南南西向けに航行しており、11管が警戒に当たるとともに領海からの退去を求めている。

 11管によると、4隻のうち1隻は機関砲のようなものを搭載しているという。

 日本政府は首相官邸の情報連絡室を官邸対策室に格上げして情報収集や分析に当たっている。

 首相官邸によると、情報連絡室から官邸対策室への格上げは、これまでも度々実施されている。尖閣諸島周辺海域に領海侵入する船舶の数が普段よりも増えたり、事案の悪質性が高いなどと判断されたりした場合に格上げし、事態が落ち着けば通常対応に戻すという措置を繰り返してきたとしている。

 中国公船による尖閣諸島周辺海域への侵入をめぐっては、4月14日に接続水域への侵入が確認されて以降、領海への侵入や接近が常態化している。中国の王毅国務委員兼外相が11月下旬に来日した際には、茂木敏充外相との共同記者会見で領有権を一方的に主張し問題となっていた。