走行距離など記録改ざんし中古車販売 名護の業者


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 名護市伊差川の中古車販売店「西平自動車」が販売した中古車少なくとも5台で、走行距離や修復歴が改ざんされていたことが11日、県中古自動車販売協会(JU沖縄)への取材で分かった。西平自動車はJU沖縄の調査に対し、改ざんの事実を認めている。不正競争防止法違反や詐欺罪に問われる可能性がある。

 同社代表の男性は本紙の取材に改ざんを認め、「修理しないと売れなかったためエンジンを替えるなどした。認識の甘さがあった」と述べた。

 改ざん車両を購入した顧客には、すでに伝えているという。

 JU沖縄によると、走行距離を実際よりも短くしたり、修復歴の有無を偽ったりした車両5台が確認された。JU沖縄の調査では、仕入れ台帳や顧客の注文書など資料がないものも確認されており、改ざんされた中古車はさらに増える可能性もある。8月末にJU沖縄に情報提供があり、代表男性の聞き取りや事務所内での伝票などの調査を行った。

 JU沖縄の幸喜洋三会長は「会員企業の不正な改ざんは極めて遺憾で許されることではない。厳正に対処し、再発防止に努めていきたい」とコメントした。JU沖縄は11月13日の理事会で西平自動車に対し厳重警告処分を決めた。同月16日からJU沖縄との取引は1年間停止となった。