首里城再建へ仮設道路 資材運搬のため整備、来年3月完成予定


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資材搬入などに使用するため焼失した南殿付近に整備される仮設道路=11日、那覇市の首里城公園

 沖縄総合事務局などは11日、首里城再建で使用する工事用仮設道路の整備の様子を報道陣に公開した。再建は城壁に囲まれた狭い範囲での工事となり、南東側から城壁の「ワイトゥイ」(切り通し)の上を通って正殿前の御庭に至る専用道路を整備し資材などを運搬する。来年3月までに完成し、2021年度以降に正殿などの関連工事に着手する。

 仮設道路は、南東側の城壁外側に沿って盛り土して整備し、内部に通じるワイトゥイにはコンクリート製の大きな箱を設置。その上を工事用車両の道路とし、下のトンネルを作業員や首里城公園の職員が通れるようにする。総延長は約160メートル。道路の一部には、昨年の火災で焼失し取り壊されたコンクリートの再生材も使われている。

 計画では、21年度に木材を保管する倉庫の建設が始まり、22~26年度にかけて正殿や北殿などが順次再建される。仮設道路は再建作業の終盤まで使われる予定で、沖縄総合事務局国営沖縄記念公園事務所の與那嶺盛明建設監督官は「裏方的な工事ではあるが、長く使えるようしっかり造っていきたい」と話した。