卓球Tリーグの琉球アスティーダは11日、今季第8戦を都内で岡山リベッツと戦い、3―2で競り勝った。7連勝でTリーグ連勝記録を塗り替えた。通算成績は7勝1敗で首位。第2マッチシングルスで岡山のグナナセカランに敗れた宇田幸矢が、1ゲームで勝敗を決する最終のビクトリーマッチでグナナセカランと再戦し、3点差を追い掛ける中盤に6連続得点で逆転勝利につなげた。
第1マッチダブルスは有延大夢・戸上隼輔が上田仁・丹羽孝希に1―2で破れ先行を許し、第2マッチも落とす。ここから第3シングルスの戸上が丹羽に、第4シングルスの吉村真晴が田添響に3―0のストレート勝ちで勢いを取り戻し、試合をひっくり返した。
次戦は14日午後5時半からT.T彩たまと対戦する。
互いを信頼、逆転で快挙 勢い乗り、宇田が決める
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アスティーダの勢いが止まらない。第1、第2マッチを逆転負けで落としながらも、第3マッチで岡山の流れを断ち切り、互いの力を信頼するチームワークで白星をつかみ取った。第2マッチで敗れたが、ビクトリーマッチに送り出してくれたチームに応え、連勝を伸ばす働きを果たした宇田幸矢は「みんなでつないだ勝利だった」と、普段とはまた違った1勝の喜びをかみしめた。
第2マッチの宇田は持ち前のパワーで押し、2ゲーム連取でマッチポイントを握るが、サーブの打ち方を変えるなどグナナセカランの巧みな戦術変更にリズムを崩され逆転負けを喫した。
再び臨んだ最終のビクトリーマッチは中盤、リードされる展開に。タイムアウトで指揮官や仲間の励ましが力になった。ブロック中心から後半は攻めに転じたグナナセカランの連続得点を止めると、サービスエースも決め攻勢に。「チームのアドバイスで自信を持ってできた」と、先回りするような動きから鋭いレシーブで2点奪うなど、圧巻の6連続得点で、11―8で勝ちきった。
5日に世界ランク5位の張本智和を撃破した戸上隼輔は、この日も同13位の丹羽孝希にストレート勝ちして逆転劇の起点に。張一博監督は「今季は若手を育てる目的もある」と、期待に応えて逆境をはねのけた活躍をたたえた。
総合力上昇の証し チーム一丸、更新に注目
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Tリーグのこれまでの連勝記録は2018―19シーズンに木下マイスター東京が打ち立てた「6」だった。
琉球は11月17日の今季初戦を木下に0―4で、黒星発進だったが、2戦目から連勝を重ねた。5日、木下に勝利して記録に並び、第8戦で更新となった。
躍進の原動力は19歳の宇田だ。成長著しく、これまで単、複マッチでともに5勝でリーグトップ。試合巧者の主将吉村真晴、和弘兄弟も高い勝率で支え、総合力を上げている。
張監督は「7連勝は考えていなかった」と控えめで「一人一人がチーム一丸の卓球を頑張ってくれた」とここまでを振り返る。記録の更新に注目が集まる。