「銀天夜市」地域交流の場に 商店街の再起を目指す コザ十字路通り会が活動再開


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 【沖縄】沖縄市照屋の商店街「銀天街」でこのほど、約5年ぶりに「コザ十字路通り会」が活動を再開した。アーケード撤去を機に、新たな街づくりに向けて商店街の店主らが中心となって立ち上がった。同通り会の代表を務める森寛和さん(53)は「さまざまな人を巻き込んで、商店街を地域のコミュニケーションの場にしたい」と話す。商店街の再起を目指し、飲食や雑貨などを販売するイベント「銀天夜市」が4日から始まった。(下地美夏子)

銀天夜市の開催をPRするコザ十字路通り会長の森寛和さん=4日、沖縄市照屋の銀天街

 コザ十字路通り会は、2014年に銀天街商店街振興組合の解散後に発足した。商店街でのイベント開催を中心に活動していたが、15年から休止状態となっていた。

 銀天街では今年9月から老朽化したアーケードの撤去作業が始まった。地域交流の拠点施設「銀天街プラザ」では、近隣住民や商店街店主、地権者らが地域の活性化や街づくりについて協議を進めている。同プラザを運営する「オフィス・イカリ」の石原イカリ代表が、森さんに「一緒に街づくりをしよう」と声を掛け、通り会の活動再開に向けた取り組みが始まった。

 新たな店主なども増え、通り会のメンバーは一新された。30~40代中心の10人がフェイスブックやLINE(ライン)で連絡を取り合い、今後の活動について話し合っている。

 活動の一つとして、商店街に隣接する広場に屋台を設置した「銀天夜市」を4日から開催している。屋台出店により飲食店などの開店を目指す人を支援するほか、商店街での開業につなげたい考えだ。

 4日の夜市には、焼きドーナツや焼き菓子、フライドチキンなどが並び、近隣住民らが買い求めていた。森さんは「シャッターを開けることだけを目的とせずに長い目で見て地域の活性化につなげ、人と人の交流を促す活動をしていきたい」と意気込んだ。

 夜市は毎週金曜~日曜日、午後3~9時に開催。新型コロナウイルスの感染防止のため当面はテークアウトのみとする。酒類は販売しない。