バスケットボールの県社会人選手権兼全九州社会人選手権代表決定戦最終日は13日、南城市の玉城総合体育館で男女の決勝を行った。
男子はBulletsが95―81でりゅうせきクラブを下して頂点に立ち、女子はすこやか薬局が88―74でOMガス石油SSとの接戦を制して2連覇を飾った。男女の上位2チームは第3回全日本社会人選手権九州ブロック予選(大分県別府市、2021年1月30~31日)に出場する。
すこやか薬局は序盤から相手にリードを許すが、粘りの守りで付いていく。第4Qの1分過ぎ、勝負どころが訪れる。この試合、28得点と活躍した主将の上原杏菜がインサイドに切り込むと、ファウルを受けながらシュートを沈めた。エースとして「誰よりも前を走って、リングにアタックしようと思っていた」。ついに2点のリードを奪う。
ここから存在感を発揮したのが、シューターの宜保沙也佳だ。上原らが後半からインサイドを積極的に攻めたことで守りが手薄になった外から突く。「いい流れを止めたくなかった」と3点弾やミドルを高確率で沈め、一気に点差を離す原動力となった。
攻守で足を止めず、終盤はリバウンド争いで優位に立った。最後までハードワークを維持した背景には、5年間所属した大城郁佳琳がこの試合を最後に、海外転勤でチームを離れることがあった。相手ビッグマン相手に体を張った大城は優勝に「うれしい。最高です」と満面の笑顔。高校の同級生という宜保は、大城の退団に目を光らせながら「九州では走るところと落ち着くところを区別し、勝ち進みたい」と力を込めた。
(長嶺真輝)
攻守切り替えで圧倒/男子・Bullets
男子決勝はBulletsが攻守の切り替えの速さで圧倒した。同日の準決勝でボールの動きが停滞し、接戦に持ち込まれた反省を生かしての勝利。
22得点でチームをけん引した元プロの新里智将は「準決勝の4Qから自分たちのやりたい走るバスケを意識した。若いメンバーも入ってチームは良くなっている」と好感触を得た様子だった。
新里と同じ元プロで、今季から加入した188センチの高山師門は速攻の先頭を走ったり、高確率でミドルを沈めたりで23得点。九州に向け「自分たちのバスケをして、内外からバランス良く得点したい」と気合を入れた。