体重153キロの男性、「健康長寿」へダイエット 北中城村の事業利用、その成果は⁉


社会
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 【北中城】女性長寿日本一を誇る北中城村で、「健康村の住民の一人として足を引っ張りたくない」との思いからダイエットを決心した男性がいる。身長180センチに体重153キロ、腹囲142センチと、平均より少し大柄な仲本大樹さん(37)=自営業=だ。同村が3年前から実施している「国保運動支援事業」を利用して、食事や医療、運動のサポートを無料で受けながら10月1日から取り組んでいる。目標は3カ月間で130キロまで落とすこと。「空腹時のグーは応援のエールだ」と言い聞かせながら、はや2カ月半。結果はいかに―。

 便器が割れる、小さな子どもに驚かれて振り返られるというのは日常茶飯事だった。それに加え、9月末、真剣な会議の途中で椅子の足が折れた。「ジェットコースターのように急に視界が下がったんです」と苦々しい顔で振り返る。視界の片隅に映った、転がっていく壊れた椅子のキャスターを見ながら、ダイエットを決心した。翌日、集団検診の結果を受け取りに村役場を訪れた際に、健康保険課の職員から声を掛けられたことも後押しとなった。

 鍛える、整える、見違えるという3単語の末尾の「える(L)」を取って、自身で命名した「X(3)Lプロジェクト」が始まった。

 無料で受けられる健康事業で、食事面は村健康保険課の職員と相談しながら(1)1食の米の量を430グラム(2)朝多め、夜少なめの黄金バランス(3)就寝3時間前は食べない―を順守した。運動は村が事業提携するスポーツクラブでトレーナーの指導を受けながら励んだ。

 12月31日までを期限と定めているが、10日時点で体重は138キロと15キロ減ったという。7Lだった洋服サイズもプロジェクト名に近い4Lになった。「村自体に支えられているような、良い意味でのプレッシャーも受けて楽しくできている。ぜひ、少し大きめな体の村民の皆さん、事業を利用して一緒に長寿の村を盛り上げていきましょう」と語った。

 同村によると健康事業は、30~65歳未満で国保加入者で、検診結果がメタボリックもしくは予備軍を対象としている。3カ月間無料で、12月中旬まで参加者を募集している。問い合わせは村健康保険課(電話)098(935)2233。内線(269) (新垣若菜)

ダイエット途中の仲本大樹さん=10日、北中城村内
ダイエット挑戦前の仲本大樹さん=10月1日、北中城村内(本人提供)