宮古島市長選まで1カ月 市政継続か刷新か 下地氏、座喜味氏一騎打ちへ 


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 【宮古島】任期満了に伴い、来年1月17日に投開票される宮古島市長選は17日、投開票まで1カ月に迫った。無所属現職の下地敏彦氏(75)=自民、公明推薦=と前県議で無所属新人の座喜味一幸氏(71)が立候補を表明しており、一騎打ちとなる見通しだ。保守系現職が4選を果たすか、玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力と一部保守系が支持する新人が刷新を果たすかが焦点。

 現職の下地氏は「市政発展の総仕上げ」と位置付ける。11月16日に事務所を設置し、同28日に基本政策を発表した。3期の実績を土台に、社会福祉などソフト面の施策を訴える。

 17日までに自民のほか、前回市長選で自主投票だった公明に加え、下地幹郎衆院議員らによる無所属の会、市内建設業など20を超える団体から推薦を受けた。国場幸一国場組会長らでつくる「保守合同を実現し沖縄の未来を創る会」も10日、市内に支部事務所を設置し推薦状を交付した。

 与党市議団からも支持を取り付けるなど組織固めを着実に進めている。陣営関係者は「相手候補はワンチームだと主張するが、一枚岩で選挙戦を展開できているのは我々の方だ。最後は組織力が勝つ」と自信をのぞかせる。

 一方、新人の座喜味氏は「市政刷新か継続かが最大の争点」と訴える。1日に事務所を設置した。18日にも政策発表を予定しており、市民所得の1割アップを目玉に据える。

 「オール沖縄」と保守系元市議らは新組織「ワンチームみゃーく」を立ち上げ座喜味氏を支援する。オール沖縄側は自民県議だった座喜味氏に拒否感がある支持者らへの説得や街頭演説で支持拡大を進める。保守系元市議らは同氏の支持基盤である農水産業従事者を固めながら水面下で保守層の取り崩しを図る。

 玉城知事も年明け以降に現地入りを検討している。陣営幹部は「相手の推薦状は数も含めて想定内だ。革新票が向こうに流れることはないし、地道に運動をすれば結果はついてくる」と強調した。