GoToトラベル停止 県内ホテル独自割引も 既存予約や新規需要に


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独自の割引プランを紹介するTHIRD石垣島の公式サイト

 年末年始に観光支援事業「Go To トラベル」が全国一斉に一時停止されることを受けて、県内ホテルの中には新たに独自の割引プランを提供するホテルや、自社の負担で割引価格の適用を続ける事業者が出てきている。

 リゾートホテルのTHIRD(サード)石垣島は、停止発表翌日の15日に「年末年始独自割引プラン」を発売した。宿泊料金を、Go To トラベルの割引率と同じ35%引きとした。既存予約からの乗り換えや、地元石垣市の市民からの予約など新たな需要も生まれている。15日だけで100件を超える問い合わせがあり、反響を呼んでいる。

 ホテルの落ち込みは、リネン業者や食品卸業者など関連産業にとっても大打撃となる。政府はホテルや旅行社に対して旅行代金の50%を補償するとしているが、関連産業への補償はない。サード石垣島の割引販売には、少しでも客室稼働率を上げることで、関連産業の稼働につなげる狙いもあるという。

 運営会社のスターリゾート(那覇市)の裏垣宏樹マーケティング責任者は、「少しでも赤字を減らして従業員の雇用を確保しないといけない」と語った。

 星のや沖縄(読谷村)などを展開する星野リゾート(長野県)も、停止期間中の既存の予約に関して、同社の公式サイトから予約している場合には、35%分をホテルで負担して、利用者は予約時の金額で宿泊できるようにする。星野リゾートは「予約時に約束したGo To トラベル適用時の金額で泊まれるよう配慮した」としている。