ウミガメが産卵できる砂浜に 「守る会」や住民が漂着ごみを回収 糸満


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漂着ごみを指さす仲原正広会長=11月21日、糸満市米須の米須海岸

 【糸満】沖縄県糸満市米須の米須海岸では毎年5~9月にかけてウミガメが産卵する。米須の住民らでつくる「亀の卵を守る会」(仲原正広会長)や訪れるサーファーらが中心となってウミガメが産卵する砂浜を守ろうと漂着ごみの回収などを、ボランティアで実施している。

 米須海岸の砂浜には巨大な流木や浮具などの漁具、外国製のプラスチック製品などが漂着し、堆積するという。仲原会長は「恐ろしいくらいに大量のごみが海岸に漂着する。老人会や青年会、砂浜を訪れるサーファーたちが協力して回収してくれるが、それでも間に合わない」と困惑する。

 回収した漂着ごみの処分は労力やコストがかかる。「亀の卵を守る会」では行政にも働き掛けている。仲原会長は「私たち米須の住民は仕事の合間を縫ってボランティアできれいにしている。糸満市は積極的に漂着したごみの回収や処分などに協力してくれるが、海岸は沖縄戦跡国定公園に指定され、県が管理している。県や国は産卵場所の保全のためにも積極的に動いてほしい」と話した。

 「亀の卵を守る会」は、亀の密猟を防ぐ看板や浜辺の入り口への車両止め設置もしている。