FC琉球が連勝 水戸に2―0 課題の守備進化、最後まで崩れず


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 両サイドバックを中心に試合開始から波状攻撃を仕掛けられたが、決定機をつくらせない。光ったのは、4バックの中央を担った知念哲矢と李栄直だ。体の強さを生かし、攻撃の起点となるワントップに徹底マークを続け自由にさせない。けがから12試合ぶりに復帰した知念は「相手はディフェンダーを背負うタイプ。自分の体の強さを生かせた」と競り合いを制した。

 0―0の状態が続く中、後半25分に樋口靖洋監督が動く。中盤の市丸瑞希に代えてFW人見拓哉を投入。相手守備の運動量が落ちる中、22歳のルーキーが前線からプレッシャーをかけ、2列目も連動して前へと意識を向けた。

 すぐに効果は表れる。風間宏矢が右サイドの高い位置でボールを奪うと、ドリブルで深く攻め入る。斜め後方へのクロスを受けたのは河合秀人。「しっかり(自分の動きを)見てくれていたので、流し込むだけだった」。右足一線、低い弾道で右隅に決めた。

 その後も守備の強度が落ちなかった琉球。J2初年度の昨季から失点の多さが課題だったが「全員の守備の意識、ポジショニングは今季初めより格段にいい」と指揮官も満足そう。2点目を奪った池田廉は「前半の流れが悪い時にゼロに抑えられたのが良かった。残り1試合。3連勝で終わりたい」と力を込めた。


 サッカー明治安田J2の第41節は16日、各地で行われ、FC琉球は茨城県のケーズデンキスタジアム水戸で水戸ホーリーホックと戦い、2―0で快勝し、2連勝を飾った。14勝19敗8分けで勝ち点は50となり、J2挑戦の1年目となった昨季の49を超えた。順位は17位から14位に浮上した。今季最終戦となる次節は20日午後2時から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでFC町田ゼルビアと対戦する。

(2)Ksスタ(琉球2勝)

琉球 14勝8分け19敗(50)
2―0 (0―0,2―0)
水戸 15勝10分け16敗(55)

▽得点者 【琉】 河合(4)池田(4)
▽観客 1878人

3連勝で締めたい

 樋口靖洋監督(琉球)の話 最初は守備で受ける形が続いたが、徐々にボールにプレッシャーをかけるタイミングが整理できた。非常に積極的な守備ができ、攻撃ではボールを散らし、相手の背後も付けた。ホームで3連勝し、今シーズンを締めたい。