沖縄の海兵隊、那覇市内立ち入り禁止を解除 県議会は事件・事故の再発防止を要求へ


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 在沖米海兵隊は17日までに新型コロナウイルス感染症対策の行動制限を緩和し、那覇市内の立ち入り禁止を解除した。国際通りとその周辺の立ち入り禁止は継続した。基地外の飲食店利用は持ち帰りのみに制限。日本全国でも首都圏や北海道、大阪府周辺などへの立ち入りは米軍基地を除いて禁止している。

◆県議会

 県議会米軍基地関係特別委員会は17日、10月末から米軍関係者の犯罪が相次いでいることに対して、綱紀粛正の徹底を求める抗議決議と意見書を本会議に提案することを全会一致で決めた。21日の本会議で全会一致で可決する見通し。

 「短期間のうちにこれだけ多発する米軍人による事件・事故は異常事態だ」と指摘している。事件・事故に抗議し、(1)被害者・家族への謝罪と完全な補償(2)米軍人の綱紀粛正と実効性のある再発防止策(3)勤務時間外行動の指針を順守すること(4)日米地位協定の抜本的見直し―などを求める。

◆北谷町議会

 【北谷】在沖米海兵隊が米軍嘉手納基地内に格納庫を新設したことを受け、北谷町議会(亀谷長久議長)は12月定例会本会議最終日の17日、抗議決議と意見書を全会一致で可決した。基地の機能強化や外来機の常駐化、騒音被害の増加につながるとし、機能移設や訓練移転の実施などを求めた。

 抗議決議と意見書では、在沖海兵隊が最新鋭ステルス戦闘機F35Bを運用する計画を発表したことに加え外来機の飛来が絶えないことに触れ、「日常的に騒音被害に悩まされ、町民生活に甚大な悪影響を及ぼしている」と強調。外来機飛来の中止と即時撤去、騒音軽減策の実施などを要請した。併せて、繰り返される米軍人による道路交通法違反に対しても、抗議決議と意見書を全会一致で可決した。