中高で平良の指導に関わった関係者は「すごいの一言に尽きる」と県勢初の快挙を手放しで喜んだ。
八重山商工時代の3年間、指導に関わった末吉昇一さん(具志川商部長)は「入部当初は正直、プロで活躍する選手とは思わなかった。高校での成長もそうだが、想像を上回ることばかりだ」とうなった。打者として評価されていた平良が「ピッチャーで勝負したい」と強い思いを語ったことが印象深く残るという。
トレーニングジムに通い、筋力強化でどんどん球速を上げた。当時は連合チームをつくらざるを得ないほど部員が少ない中、主将も務め、チームを引っ張る姿勢も「成長につながった」と振り返る。
2年秋に140キロ台後半だった球速は翌春に152キロを記録して注目を集め、一気にドラフト候補へ駆け上がった。末吉さんは「一ファンとして見ている。本当に今後が楽しみ」とさらなる成長を期待した。
中学硬式野球時代から高2の途中まで指導した伊志嶺吉盛さんは「すごいの一言に尽きる。努力と向上心のたまもの」とたたえる。平良の良さに「メンタルの強さ」を挙げ「『自分は間違っていない』と、何をすればいいか分かって努力している」と見る。今後については「心配は故障。フォームをしっかり自分のものにして今は力で抑えながら経験して学んでいってほしい」とアドバイス。「八重山の球児の励みになるプレーを期待している」と話した。
県野球連盟の又吉民人会長は「160キロを記録した時、こういう選手が出てきたかとうれしかった。沖縄の子どもたちの励みになる受賞だ」と祝福した。
「内容の濃い1年」「とてもうれしい」
平良海馬の話 新人王を獲ることができたと聞いた時は、とてもうれしかったです。シーズン当初はこんなにいい成績を残せるとは思っていなかったので、数字的にも満足しています。非常に内容の濃い1年でした。来年は今年以上の活躍ができるように頑張るので、引き続きご声援をいただけたらうれしいです。