全日本バスケENEOSが8連覇 トヨタの安間、初のベスト5 沖縄県勢6年ぶりの受賞


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トヨタ自動車―ENEOS 速攻の先頭を走るトヨタ自動車の安間志織=20日、東京・国立代々木競技場第二体育館(長嶺真輝撮影)

 バスケットボールの第96回天皇杯・第87回皇后杯全日本選手権(日本バスケットボール協会主催、共同通信社共催)第6日は20日、代々木第二体育館で女子決勝が行われ、ENEOSがトヨタ自動車を87―80で下し、25度目の優勝を果たすとともに史上2チーム目の8連覇を達成した。第31~38回大会を制したユニチカ山崎に並んだ。

 トヨタ自動車の安間志織(北谷中―福岡・中村学園女子高―拓殖大出)は自身初となる大会ベスト5に選ばれた。県勢では2014年度に伊集南(当時デンソー)が受賞して以来6年ぶり。

 決勝で敗れはしたが、トヨタ自動車のエースガードを務める安間志織がひときわ輝きを放った。15得点、13アシストで2部門で2桁を記録する「ダブルダブル」の活躍。ファイナルラウンドを通して平均アシスト9・6を記録し、大会ベスト5をつかみ取った。

 「レン、レン!」。安間のコートネームを呼ぶルーカス・モンデーロHCの声が度々響く。指揮官と連係を密にし、攻守にわたって仲間にサインを送り、声を出し続けた。1回戦の後に「(就任2年目の)HCのやりたいバスケが表現できてきている」と感触を語っていた通り、持ち味の激しい守備と速い攻撃をけん引した。出場時間はチームで2番目に長い37分44秒。HCとの信頼関係の強さがうかがえる一戦だった。

 ただ結果は敗北。常勝ENEOSの打倒は果たせなかった。安間は残り1分32秒で5つ目のファウルを犯して退場し、ベンチに座ったまま無表情で終了ブザーを聞いた。試合後の会見に登壇したエースの馬瓜エブリンは「この負けから学び、絶対リーグで借りを返したい」と決意。思いを同じくする安間も、来年1月に再開するリーグ戦で一層力強いプレーを見せてくれそうだ。 (長嶺真輝)


【ファイナルラウンド】

 ▽女子決勝
ENEOS(Wリーグ)
87―80(18―27,23―20,23―16,23―17)
トヨタ自動車(Wリーグ)

(ENEOSは8大会連続25度目の優勝)