辺野古ダムの掘削中止を 名護市議会が決議 市と防衛局の協議「不要」に異議


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
名護市役所

 【名護】名護市議会(大城秀樹議長)は21日の12月定例会最終本会議で、美謝川切り替えに向けた辺野古ダムのボーリング調査の中止を求める決議と意見書とを賛成13、反対12の賛成多数で可決した。大城議長は23日、渡具知武豊市長宛ての決議書を金城秀郎副市長に手渡した。意見書は沖縄防衛局長宛て。

 防衛局はダム湖面に単管足場を設置しボーリング調査を進めている。名護市は調査地点が市の所有ではないとして、市法定外公共物管理条例に基づく防衛局との協議は不要としている。

 決議と意見書は、2014年の美謝川切り替えなどに関する防衛局との協議では湖面全域を条例の対象としたとして、市の解釈を「誤り」と指摘している。

 その上で決議では市長に(1)誤りを認め手続きをやり直す(2)防衛局に調査中止を求める(3)防衛局に美謝川切り替え計画を提示させ協議を求める―の3点を要請した。意見書ではボーリング調査の中止などを防衛局に求めた。

 23日、大城議長から決議書を受け取った金城副市長は「条例は適用しておらず、防衛局と協議する立場にない」と強調した。

 21日には、大浦湾のチリビシのアオサンゴ群集と長島洞窟の調査と天然記念物指定を求める決議と意見書も賛成14、反対11の賛成多数で可決した。