「スパイダーマン」が子どもにマスク寄付 豊見城市役所に登場「後ろ姿がかっこよかった」


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スパイダーマンから送られたマスクを前に「大変ありがたい」と感謝した山川仁市長=22日、豊見城市役所

 【豊見城】正義のクモ男現る―。21日午後2時ごろ、豊見城市役所1階総合案内に米国発の架空のスーパーヒーロー、スパイダーマンのマスクをかぶった男性が現れた。男性はマスク100枚が入った段ボール2ケースを置き、「市長に渡してください」と言い残し、その場を立ち去った。対応した受付の30代女性は「すてきです。後ろ姿がかっこよかった」とほれぼれとした様子で語った。

 箱の中身は医療用マスク。女性によると、男性は1人でダンボールを抱え正面入り口から入って来た。全身グレーのスーツに、赤いサンタクロースの帽子をかぶり、顔はマスクで完全に覆われていた。女性は名前などを確認しようと「ちょっと待ってください」と男性を呼び止めたが「大丈夫、大丈夫」と言って姿を消した。

 箱には山川仁市長宛てにメッセージが添えられていた。メッセージの内容は「子どもがいる世帯、クラスターが発生してしまった小学校、学校の先生へ差し上げてください。切迫した医療現場の方々にもどうぞ。子どもたちが笑顔で遊びに行ける日が一日も早く訪れるよう願っています。『親愛なる隣人』スパイダーマンより」と書かれていた。

 山川市長は「スパイダーマンには感謝しかない。大変ありがたい」と話し、思わぬクリスマスプレゼントに頰を緩めた。