宮古病院「危機的な状況」 市民に最大限対策訴え


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
会見で最大限の防止策徹底を訴える県立宮古病院の本永英治院長(左)=25日午後、宮古島市平良の県立宮古病院

 【宮古島】宮古島市内で新型コロナウイルス感染者が増加していることを受け、市平良の県立宮古病院(本永英治院長)は25日、会見を開き「市中感染の可能性が高まっており危機的状況にある。病院機能や病床数も逼迫(ひっぱく)している」と強調した。年末年始に向けて最大限の防止策を講じるよう、市民に訴えた。

 宮古島市では12月に入り59人の陽性が確認された。本永院長によると、感染の第1波(7~9月)の陽性確認が48人だったのに対し、第2波の10月以降は107人と急増した。会食や家族内での感染が多いという。

 25日現在、新型コロナ患者18人が同病院に入院する。新型コロナ以外の患者が、救急室や外来から連日15人ほど入院しており、一般病床の利用率は90%を超える。新型コロナ病床の36床の一部を、一般に転用するなどして対応している。

 本永院長は「地域の中核病院として、緊急手術や出産などに対応しなければいけないが、この状況が続けば機能しなくなる」と危機感をあらわにした。