芭蕉紙で卒業証書 芭蕉布とシークヮーサーの里の大宜味小6年が作成


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講師から指導を受け簾桁で紙をすく児童ら=10日、大宜味小学校

 【大宜味】「芭蕉布とシークヮーサーの里」大宜味村で大宜味小学校6年生29人が村教育委員会の指導で芭蕉紙の卒業証書を作成した。村教育委員会の生涯学習の一環として4年前から毎年行っているもので、児童らは8日から3日間かけて来年3月の卒業式で受け取る卒業証書を作った。(安里郁江通信員)

 1日目にはさみで切ったシークヮーサーの小枝や葉を煮出して染料を作り、2日目は、芭蕉の皮をはいで包丁で細かく切り、煮詰めた後ミキサーにかけ洗濯ネットで原料をこし準備を進めた。

 紙すきでは大宜味村教育委員会生涯学習コーディネーターや、地域の芭蕉紙作りの講師らの指導を受けながら、簾(す)桁(けた)で繊維をすき取り、全員が芭蕉紙を完成させた。芭蕉の繊維が均等になるまで何度もチャレンジする児童も見られた。

 同小の福地楽偉門(らいもん)さんは「芭蕉を1ミリに細かく切るのが大変だった。紙すきでは感覚をつかみうまくできたと思う」と話した。