熊田陽茉梨、姉妹対決制し頂点 男子は花木が4連覇 卓球個人選手権


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女子決勝 巧みなバックドライブで攻める熊田陽茉梨=27日、うるま市石川体育館(ジャン松元撮影)

 卓球の第61回タイムス杯争奪総合個人選手権は26、27の両日、うるま市石川体育館で行われ、男子決勝は花木誠弥(琉球レオフォルテ)が4―0で外間政克(同)を退けて4連覇した。姉妹対決となった女子決勝は、姉の熊田陽茉梨(琉球レオフォルテJr)が4―1で陽花(同)を退けて2年ぶり2度目の頂点に立った。 (古川峻)

 女子決勝は熊田陽茉梨が2年下の妹、陽花との今季3度目の対決を制した。昨年は母の紫香に決勝で敗れて涙を流した。妹には今季2勝1敗。得意なプレーをさせずに勝利を決めると引き締まった顔がほころび、「よく頑張ったなー」と笑顔で自分を褒めた。

 陽花の得意な前陣でのバックハンドを打たせないよう、フォア側にボールを運んだ。打つたびに回転量を変化させて的を絞らせず、磨いてきたサーブから崩し、3球目で強烈なフォアドライブを決めた。

 コロナ禍でモチベーションが下がる時期もあったが、2分間に140球ほど打つ多球練習をこなすなどハードな練習で自信を深めた。準決勝ではカット打ちする苦手な相手に1―3から逆転勝利し、「最後まで諦めないで頑張れるように気持ちが成長した」。

 来年の全日本選手権ジュニアに陽茉梨は3年連続の出場が決まり、姉妹では初挑戦となる。一般でも出場する陽茉梨は「練習してきたサーブで初戦から出し切って、ジュニアは2回戦、一般は1回戦を突破する」と目標を掲げ、陽花は「初戦から強い人と当たる。まずは1勝したい」と気合を入れた。

男子決勝 バックハンドレシーブする花木誠弥(ジャン松元撮影)

 この大会で父の友明さんが15連覇を果たしている花木誠弥。決勝は父と長年ダブルスを組んできた外間政克と当たった。「相手が誰でも優勝だけを考えていた」と幼いころから教えを受けてきた外間に快勝し「ほっとした」と4連覇を喜んだ。

 11月の日本リーグでは、レシーブからの展開に課題が残り、以降は攻撃的なバックハンドレシーブ「チキータ」を鍛えてきた。「一発で仕留める」と、決勝ではその成果を遺憾なく発揮し、ストレート勝ちした。

 チキータが決まらずに弱気になり、準決勝と準々決勝は1ゲームずつ落とした。「そういう時はラリーでつなぎながら取っていく」と来年1月の全日本選手権で初戦突破を狙う。


 【男子】
▽準々決勝
花木誠弥(琉球レオフォルテ) 3―1 仲座創(南風原HSC)
親泊靖(華風紫) 3―1 伊志嶺鷹啓(琉球レオフォルテ)
外間政克(琉球レオフォルテ) 3―0 熊田智幸(琉球レオフォルテ)
友寄隆太(琉大コンテ) 3―2 宮里志成(琉球レオフォルテ)
▽準決勝
花木 4―1 親泊
外間 4―1 友寄
▽決勝
花木
4―0(11―6,11―7,11―5,11―5)
外間

 【女子】
▽準々決勝
熊田陽茉梨(琉球レオフォルテJr) 3―0 豊見山亜衣(happines
s)
大城晏菜(沖縄大) 3―2 宮城菜々美(金武道場)
友寄綾香(普天間高) 3―0 田畑明希(首里東高)
熊田陽花(琉球レオフォルテJr) 3―0 仲宗根深月(沖縄国際大)
▽準決勝
熊田陽茉 4―3 大城
熊田陽花 4―0 友寄
▽決勝
熊田陽茉
4―1(15―13,11―5,8―11,11―6,11―7)
熊田陽花