沖縄の観光客11月は52%減の38万人 20年度の見通しは「推定困難」


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 県文化観光スポーツ部は28日、11月の入域観光客数が前年同月比52.3%(41万8100人)減の38万1100人だったと発表した。1~11月の入域観光客数の累計は、前年の同期間と比べて63.8%減となっている。20年度の見通しについて、県は「新型コロナの感染拡大の状況やGo Toトラベルの今後の展開など不確定要素が多く、推定が困難」とした。

 外国客は8カ月連続でゼロとなり、11月として過去最大の減少幅となった。ただ、国内客は36.5%減となり、本年度初めて前年同月の6割台の水準に達した。政府の観光支援策「Go To トラベル」の効果で回復傾向となった。

 方面別に見ると、東京方面が前年比34.3%減の19万1700人、関西方面が29.0%減の8万3千人だった。航空会社の減便率は19.3%(739便)減だった。

 一方で、12月は年末年始のGo Toトラベルの一時停止が影響し、国内客の回復の勢いは停滞すると想定している。各航空会社は繁忙期の年末は前年並みの提供座席数で運航する予定だったが、Go To停止を受けた予約取りやめが影響し、12月も減便率は24日時点で11.3%(452便)減となっている。

 渡久地一浩県文化観光スポーツ部長は「来年、コロナが収束した後に新たな旅の形態に沖縄観光がどう対応できるかが重要になる。新たな発想で取り組みを強化していく」と話した。