ラグビー 名護が初戦敗退 国学院栃木に7-75


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名護―国学院栃木 前半開始早々、ラックから展開し、サインプレーを交えて防御ラインの隙を突き、インゴールに駆け込む名護のSH屋部旺成=28日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場(大城三太撮影)

 ラグビーの全国高校大会第2日は28日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で1回戦16試合が行われ、県代表の名護は国学院栃木に7―75で敗れた。前回準優勝の御所実(奈良)が報徳学園(近畿・兵庫)を24―5で退け、2回戦に進出した。他のシード校では、関西学院(兵庫)が盛岡工(岩手)を43―0で下し、目黒学院(東京第1)と大阪朝鮮高(大阪第2)も初戦を突破。最多68度目の出場の秋田工や、中部大春日丘(愛知第1)と常翔学園(大阪第3)も2回戦に駒を進めた。30日には2回戦16試合が行われ、東海大大阪仰星(大阪第1)は初戦を迎える。2連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)は日本航空石川と対戦する。 (大城三太)

◆鮮やかサインプレーで先制も 大差詰め切れず

 先制トライの歓喜と、大差での初戦敗退という悔しさの両方を味わった。

 憧れの舞台・花園で開始早々、トライを奪ったのは名護だった。敵陣右サイドでフェーズを重ねてラックから右ブラインドに展開。リバースパスをもらったSH屋部旺成が抜け出し、がら空きだった国学院栃木の防御網を突いた。相手が誰も追い付けないと確信すると、右手を掲げて中央へグラウンディング。すぐに仲間が駆け寄った。

 主将の屋部は「サインプレーを含め、練習の成果が出せたシーンだった」と胸を張った。コンバージョンもSO具志堅竣祐がきっちり決めて計7点。これ以上にない理想的な出だしにチーム全員が沸き立った。

名護―国学院栃木 前半開始早々、屋部旺成が先制トライを決め、歓喜の輪をつくる名護の選手たち

 しかし、「シード校並みの実力を持つ」と宮城剛監督が分析していた栃木の猛攻を受けた。チャンスとみるや各選手が個人技で縦突破を図る。オフロードパスもつながれ、縦横無尽に駆け回られた。前半を折り返して7―28。

 後半も名護は揺さぶられ続けた。勢いを止めることができず、自陣で攻撃にさらされる時間帯が多くなる。バックス陣が出足鋭いタックルで押しとどめようとするが、ペナルティーを取られるなどし、点差を詰めることができなかった。

 試合後、目を真っ赤にした屋部主将は「後輩たちも頑張ってくれてチームが成長しているのを実感していた。相手が強さとうまさで勝っていた」と悔しさをかみしめた。

◆大きく成長して花園に立った

 名護の宮城剛監督の話 相手の方が一枚も二枚も上手だったが、気持ちでは絶対に負けるなと選手を送り出した。スクラムでは力負けしていなかった。県大会よりもチームは大きく成長して花園に立った。頑張った選手たちをたたえたい。