エアコンの消費電力を最大51%削減 沖通商が省エネ装置販売へ 琉大と共同研究、県発明協会長賞を受賞


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この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
改良した省エネ装置「琉球エコシステム」と県発明協会会長賞の盾を持つ、沖通商の奥濱哲夫代表=28日、那覇市安謝

 省エネ製品を販売・施工する沖通商(那覇市、奥濱哲夫代表)は2021年4月から、既存の業務用エアコンの室外機に取り付ける省エネ装置「琉球エコシステム(RES)」を本格販売する。取り付けることでエアコンの消費電力を最大で51%削減できる。琉球大学と共同研究を重ね、19年に意匠登録と県産品認定を取得、20年11月に県発明協会会長賞を受賞した。RESは、冷媒の液体ガス内に発生する気泡を抑制し、ガスを圧縮するコンプレッサーの効率を向上させる。

 18年9月から、プレ販売として県内遊技場やオフィスに設置した。装置の上部を平面からドーム型に改良したことで気体と液体が分離しやすくなり、室外機内の圧縮機の運転負荷がより軽減された。二酸化炭素(CO2)排出の削減も期待できる。

 改良前の使用電力量の削減効果は最大で28%だったが、改良後は最大51%の削減が可能になった。業務用エアコンは3~10馬力が対象。常にエアコンを稼働させているホテルや工場などで効果が出やすいという。

 奥濱代表は「沖縄から新たな産業をつくり出したいという思いで作った。環境を意識した商品になった」と述べた。問い合わせは沖通商(電話)098(866)4040。