新人王・西武平良「次は最優秀中継ぎ、防御率0点台」 新年に挑む


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
日本ハム戦に6回途中から登板し、好投した西武・平良=2020年8月5日、札幌ドーム

 プロ野球のパ・リーグで県勢初の最優秀新人賞(新人王)に輝いた西武の平良海馬投手(21)=石垣市出身、八重山商工高出。2020年はコロナ禍で開幕が遅れ、コンディション調整なども難しかったが、開幕から10試合連続無安打、無失点を記録、7月の楽天戦は、日本選手で史上6人目となる球速160キロをマークするなど、存在感を存分に発揮したシーズンだった。対戦した県勢選手からは「クイックモーションなのに、重くて速い直球がやばい」との声も聞かれた。昨季を振り返ってもらい、新シーズンに向けた抱負を聞いた。 (聞き手 上江洲真梨子)

 Q:県勢初の新人王受賞など大活躍の年だった。

 「こんなに活躍できると思っていなかった。新人王もなかなか取ることができない賞なのでうれしかった。八重山商工高でお世話になった監督からもおめでとうと連絡をもらった。(秋頃に)報道陣から、新人王も取れるんじゃないか、と言われ始めた。何をしたら受賞できるか分からなかったが、登板の時はとにかく抑えることだけを考えて頑張った」

 Q:防御率1・87で、開幕から10試合連続無安打、無失点を続けた。

 「失点が少なかったのはすごく良いこと。重要な局面での登板が多かったが、特に気にせずに投げた。自分の性格的に、早く投げ終えて帰りたい性分なので、ちゃちゃっと投げて終わらせようと考えていた」

 Q:昨季、一番印象に残っている試合は。

 「やっぱり7月の楽天戦。最速160キロは目標に掲げていたが、いつか出れば良い、ぐらいの考えだった。あの球速を出すのは簡単ではなかったし、フォームも動き慣れていなかったので、まさかあの試合で出るとは思わなかった」

 Q:飛躍の背景には何があると思うか。

 「(オフに行った)米大リーグ、マリナーズの菊池雄星さんとの自主トレが大きい。ことしはコロナ禍で会えないが、何も変えることなく去年と同じように今オフもウエートなどを中心に取り組みたい。それくらい納得のいくピッチングに仕上がった。自分的には満点をあげたい」

 Q:来季の目標と、沖縄のファンに向けて一言を。

 「来季は防御率0点台で最優秀中継ぎを狙いたい。新人王のタイトルに恥じないよう、さらに活躍して良い成績を出すので、来季も応援よろしくお願いします」