ゆいレール乗客37%減 2020年、新型コロナが影響 年末年始も半減


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 沖縄都市モノレール(那覇市、美里義雅社長)の2020年の乗客数は、前年比37・1%(745万654人)減の1265万318人だった。19年10月に浦添延長区間の運行が始まったことで沿線の住民数は増加したが、新型コロナウイルスの影響で観光客や通勤、通学客が減少した。

 1日当たりの平均乗客数は3万4658人だった。19年の1日平均乗客数は5万5766人だったため、1日につき2万人超の利用が減少する形となった。

 20年12月28日から21年1月3日までの年末年始の乗客数は、例年は初詣客でにぎわう奥武山公園駅などで大幅に減少し、全体として前年の年末年始と比べて半減したという。

 月単位で見ると、20年1月に前年同月比8・2%増となったが、新型コロナが県内でも拡大した2月以降は、11カ月連続で前年を下回っている。

 外国人の入域観光客がゼロになっていることや、休校による通学客の大幅減少、テレワークの広がりによる通勤需要の低下が影響した。イベント開催が控えられたことも週末の利用者数減少につながった。

 特に緊急事態宣言が発出された4月は同61・7%減、5月は同61・5%減と大きく落ち込んだ。

 県独自の緊急事態宣言が出された8月も同57・2%減の73万2151人となり、開業以来8月として初めて100万人を下回った。

 沖縄都市モノレールの担当者によると、観光客の減少に伴い、那覇空港駅や、国際通りに近い牧志駅で利用者数の落ち込みが大きかった。今後の見通しについて「コロナの収束次第で、予想はしづらい。首都圏に緊急事態宣言が出されればさらに落ち込むだろう」と話した。