浦添市長選まで1カ月 軍港移設が争点に 松本氏、伊礼氏の一騎打ちへ


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(左から)松本哲治氏、伊礼悠記氏

 米軍那覇港湾施設(那覇軍港)浦添移設の是非などを争点に、2月7日に投開票される浦添市長選まで7日で1カ月となった。現職で3選を目指す松本哲治氏(53)=自民、公明推薦=と、新人で浦添市議の伊礼悠記氏(38)=無所属=が出馬を表明しており、一騎打ちの構図がほぼ固まった。 (荒井良平、吉田健一)

 那覇軍港の浦添移設については、松本氏が昨年8月に軍港代替施設の北側配置案受け入れを表明。伊礼氏は軍港移設に伴う海の埋め立てに反対を表明している。

 松本氏は自公に加え、浦添商工会議所の政治団体・日本商工連盟浦添地区からの推薦を取り付けた。同地区は前回選挙で松本氏の対抗馬擁立に向けて動いたものの、擁立に至らず自主投票となった。西海岸開発の早期進展を期待する市内経済界からの支援も固めた。

 伊礼氏は共産、社民、社大からの支援を受けつつ「市民党」的立場で選挙運動を進める。昨年12月23日に出馬表明を行うなど出遅れたものの、軍港移設反対を有権者にアピールする。また軍港移設容認の立場でも現市政に不満を持つ層の取り込みにも力を入れる。

 浦添市選出県議のうち、県政与党の西銘純恵氏=共産=と当山勝利氏=社大=は伊礼氏を支持し、野党の島尻忠明氏=自民=は松本氏を支持する。与党で県議会議長の赤嶺昇氏は軍港移設容認の立場のため、伊礼氏を支持せず静観する構えだ。

 一方、態度が決まっていないのが立憲民主党だ。伊礼氏側は立民に対して支援の要請を行っているが、党として軍港移設に対する姿勢が固まっていないことから、市長選への対応についても態度を保留している。立民県連幹部は「県連が発足したばかりで軍港移設の是非について協議を続けている。政策が固まった上で判断したい」と述べた。