西表島ツアーに国交省優秀賞 「自然と歴史」ストーリー性に評価 平田観光と浦内川観光が企画


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 【西表島=竹富】平田観光(石垣市、大場喜満社長)が浦内川観光(竹富町、平良彰健代表社員)と協力して、西表島の浦内川で企画するトレッキングツアー「神々のお膝元 浦内川流域に生きる人々と水の歴史」がこのほど、国土交通省の「水の里の旅コンテスト2020」で、「優秀賞」と「特別賞(絶景賞)」を受賞した。平田観光は、4月から同ツアーを開始するという。

「水の里の旅コンテスト」での受賞を喜ぶ大場喜満平田観光社長(左)と平良彰健浦内川観光代表社員(中央)ら=12月22日、石垣市役所

 ツアーは浦内川近くを散策し「マリユドゥの滝」と「カンピレーの滝」の景観を楽しめるコース。

 廃村となった稲葉集落の見学も組み込まれており、同集落に住んでいた浦内川観光の平良代表社員が案内する。

 講評では「水との関わりのストーリー性をうまく盛り込んで、西表島特有の豊かな自然を満喫できるツアー」「自然を巡るだけでなく、森林伐採による洪水で失われた集落の歴史を当の住人から語ってもらえることは旅行者の心に強く残りそうだ」と評価された。

 大場社長は「元からあるトレッキングツアーにストーリー性を乗せたら魅力になるのではと考えた。世界自然遺産登録もあるし、コロナ禍での旅のスタイルにもなるのではないか」と話した。

 稲葉集落跡に水田を所有しているという平良代表社員は「イリオモテヤマネコの餌場にするため里山をつくりたい。体験の場や歴史を語る場にしていきたい」と抱負を語った。