名護FC初戦突破 サッカー九州リーグ決勝大会 参入懸け優勝目指す


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 サッカーのKYFA第44回九州各県リーグ決勝大会は9日、沖縄市の県総合運動公園蹴球場で開幕し、県代表の名護スポーツFCは1回戦でEVインテルナシオナル(佐賀)を2―1で退け、初の初戦突破を果たした。

 最終日は10日、同会場で行われ、名護は次戦の準決勝を七隈トンビーズ(福岡)と戦う。優勝チームは九州リーグの参入資格を得る。沖縄SVと海邦銀行SCとともに県勢から3チームの参戦が実現すれば、FC琉球と海銀SC、沖縄かりゆしFCがプレーした2005年以来となる。


先制絡み流れ呼び込む 宮城、積極攻めで決勝点

名護スポーツFC―EVインテルナシオナル 後半18分、2点目を決め、喜ぶ名護の宮城航(10)=9日、沖縄市の県総合運動公園蹴球場

 立ち上がりから名護はロングボールを前線に送るが、相手守備の球際の寄せが激しく、攻めあぐねた。ファウルも多く、FW宮城航は「県外チームの激しさに戸惑った」と本来のプレーができない。前半22分、ようやく右サイドから攻撃がつながり、コーナーキックを獲得。最初の好機を逃さなかった。

 コーナーからのボールを宮城が直接シュート。一度守備に阻まれたが、こぼれ球をMF城間一成が押し込んだ。「いい時間の先制点で流れを呼び込めた」(城間)と、ここから名護の攻撃がかみ合い始めた。

 「前での勢いが名護のストロングポイント」(宮城)と、中盤でボールを奪って反転攻勢に出ると、ゴール前に複数人で詰めて守備をかき回した。ポストに阻まれる惜しいシュートもあり「あとはフィニッシュだけ」とベンチから声が飛んだ。

 後半18分、左サイドからのクロスが一度右に流れ、MF伊波絢がクロスを上げる。フリーで待ち構える宮城が右足で合わせて決勝点。宮城は「取れるところで取れてよかった」と声を弾ませた。

 結成40年。3年連続3度目の挑戦で初の初戦突破だ。本山東人主将は「九州リーグ参入が目標だ。次の一戦に集中して、チャンスをものにしたい」と次戦へ切り替えた。

(古川峻)