中学バレー 男子の美東、女子・具志川東が初優勝 県新人大会


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 バレーボールの第52回琉球放送旗争奪県中学校新人大会最終日は11日、名護市21世紀の森体育館で決勝まで行い、男子は1セット目を奪われた美東が2―1で東風平・南風原・南星の連合チームに逆転勝ちし、初の栄冠を手にした。女子は具志川東が2―0で与那原を破り、初優勝した。


男子・美東 抜群の修正力で逆転

美東―東風平・南風原・南星 高い打点から力強いスパイクを放つ美東の東門篤己=11日、名護21世紀の森体育館(喜瀬守昭撮影)

 美東が昨年準優勝の雪辱を果たし、悲願の初優勝を成し遂げた。1セット目を奪われる苦しい立ち上がりだったが、劣勢からの展開を想定してきた練習が生き、抜群の修正力でリズムをつかむと相手の攻守を攻略。一気に得点を重ね、逆転勝利を収めた。

 相手は小学時代から力があり高さは上をいく南星の2人が強敵だった。エースの照屋舜は身長181センチ、最高到達点320センチ。対角の大松悠樹は177センチ、307センチで、高い打点から繰り出すスパイクを次々とたたき込まれた。

 しかし主将の安座間琉新は「負けるところからどう勝ちきるかも練習してきた」と慌てなかった。次のセットから的確なレシーブの位置取りで鋭いスパイクも拾い上げられるようになり、攻撃面ではサーブで主軸のスパイカーに狙いを定め体勢を崩させて簡単には打たせなかった。

 ブロックでは東門篤己が通常の位置からスイッチしてエースをマーク。歯止め役となり守りで貢献した。2セット目のセットポイントでは練習してきたジャンプフローターサーブでエースを決め、拳を突き上げた。

 昨年はこの大会以外は全て優勝してきた美東。しかしコロナ禍で3年生たちは全国を経験することはなかった。安座間新也コーチは「選手たちも全国、九州の上位を目標にしている。そこに向かっていきたい」と今年こそやり遂げる覚悟だ。

 (謝花史哲)

 


エース金城が躍動 女子・具志川東 主将、勝利の立役者

具志川東―与那原 ブロックをかわしてスパイクを決める具志川東の金城百恵(喜瀬守昭撮影)

 エースが試合を決めた。競り合った第1セット、27―26で具志川東の金城百恵は3度目のセットポイントで、高さのある2枚ブロックに当てながらボールを打ち抜いた。28点目をもぎ取り、セットを先取した。

 そのスパイクはセッターから「終盤きつくなったら集める」と言われていた通りに上がったトスを打ったものだった。ブロックの横を抜こうとも考えたが、待ち構えられていると分かると、コースを瞬時に切り替え、ブロックの間を抜くイメージでぶつけにいった。「ブロックは高いけど見えていた」と納得の一打だった。

 2セット目は勢いのまま連取。最後も金城が決めて締めくくった。身長157センチで小柄のエース。主将も務める金城は優勝を喜びつつ「追われる立場になる。意識を高く持って、決めてほしい時に決められるスパイカーになりたい」とさらなる成長を誓った。