長濱、初防衛ならず判定負け 狙った打ち合い及ばず7回にダウン ボクシング OPBFウエルター級


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 【東京】プロボクシングの東洋太平洋(OPBF)ウエルター級タイトルマッチ12回戦が16日、東京・後楽園ホールで行われ、同級王者の長濱陸(29)=那覇高―沖縄国際大出―角海老宝石ジム=は挑戦者でOPBF12位、日本ランキング1位の豊嶋亮太(25)=帝拳=に0―3の判定負けを喫した。長濱の戦績は16戦12勝(4KO)3敗1分け。

 前半から果敢に攻め入る挑戦者に、長濱もジャブや得意のボディーで応戦し、互角の展開。7回に豊嶋の右ストレートがクリーンヒットし、長濱はダウンを奪われた。終盤で激しい追い上げをみせたが、初防衛はならなかった。

 長濱は「やることはやったが力が及ばなかった。豊嶋選手は強かった」と語り、今後については「考えます」とした。


一進一退の打ち合い 7回のダウン響く

東洋太平洋ウエルター級王座防衛戦 右ストレートを放つ長濱陸(右)=16日、東京・後楽園ホール(問山栄恵撮影)

 「アウトボクシングでは悔いが残るので、前に出て打ち合ってやろうと思った」。長濱は言葉通りに得意のジャブ、左ボディーを繰り出した。序盤から相打ちの多い一進一退の展開だった。4回を終えて途中発表された採点は38―38、37―39、39―37の三者三様で全くの五分だった。

 だが中盤に入り、挑戦者の豊嶋がペースをつかんだ。6回、ロープに押し込まれて連打を浴び、7回には右ストレートを顔面に打ち込まれ、ダウンを奪われた。

 8回、接近戦で攻勢をかけ連打を散らしながら攻めるが、リードを広げられた。「一発当てたが、動きを止められなかった」。終盤3ラウンドは再び打ち合いとなり、長濱は逆転を狙って攻め立てたが及ばなかった。

 「想像以上に相手は体が強かった」。対戦後、潔く完敗を認めた。前回の王座決定戦から故障を抱えているとして「将来について思うところがあった。今後については冷静に考えます」と話す。

 一方、石原雄太トレーナーは「的確にパンチを当てるなど伸ばせるところはある」と強調する。休養を経て、さらなる進化を遂げてリングに再び上がる長濱に期待したい。

(問山栄恵)